宝塚歌劇の人気作品『エリザベート』
1996年の初演から2018年まで再演を重ね、計10回上演されるほど。
今後も再演されることも予想されますし、『エリザベート』を初めて観る方も多くなってくると思います。
今回はエリザベートの魅力、そして初めて観る人は100倍楽しめる(!?)観劇時のポイントをお届けします。
ポイント①:実在した孤独な王妃の物語
タイトルロールである、エリザベート。
実は、19世紀に実在したオーストリア=ハンガリー帝国の皇后。
彼女は自由な環境で幼少期を過ごし、10代のうちに同国皇帝のフランツ・ヨーゼフ1世と結婚しました。
しかし、宮廷内の伝統や圧力に苦しみ、子は謎の死を遂げ、彼女自身もまた暗殺され生涯を閉じるという激動の人生を送っています。
舞台『エリザベート』では、周りに愛された幼少期から、皇后の地位になったことで孤独となり、そして最期を遂げた人生を死という概念と共に物語が進みます。
ポイント②:禁断の愛のカタチ~死(トート)とエリザベート~
時は1853年に遡る。バイエルンの王女として自由を謳歌していたエリザベートは、ある時綱渡りに挑戦しようとして落下し、意識不明の重体に陥る。冥界へ迷い込んだエリザベートの生命力溢れる眼差しに一目で惹きつけられたトートは、彼女の望むままその命を返してやる。そしてエリザベートの愛を得るまで、どこまでも彼女を追い続けることを決意するのだった。
その頃ウィーンの宮廷では若き皇帝フランツ・ヨーゼフが母親である皇太后ゾフィーの助言と指示のもと、広大な国を治めていた。ゾフィーはフランツと彼のいとこにあたるヘレネとの見合いを計画するが、フランツが見初めたのはヘレネの妹エリザベートであった。
1854年、二人の結婚式が執り行われるが、まだ幼さの残る新皇后に周囲からは呆れと不満の声が上がる。そんな周囲の思惑をよそに、幸せに満ちた表情でワルツを踊る二人。そこへトートが現れ、“最後のダンスは俺のものだ”とエリザベートに語り掛ける。
トートとエリザベート、果たして二人の愛と死の輪舞の行き着く先は……。
引用:宝塚歌劇公式HP
エリザベートの生涯は、トート(死の概念)から愛されていたというストーリーになります。
しかし、現実に生きるエリザベートと黄泉の国に君臨する死の愛は交わることなどありえない禁断のカタチ。
- 死に追いかけられるエリザベート
- 生(エリザベート)を追いかけ続けるトート
の2つの視点は、エリザベートならではの魅力です。
ポイント③:美しい舞台と心の機微を演じる魅力的なタカラジェンヌ
そのスト―リーを再現する美しい舞台…これも必見です。
オーストリア=ハンガリー帝国皇帝の宮殿装飾はもちろん、黄泉の国の幽幽たる雰囲気。
物語のトーンにより一層のエッセンスをまとわせる舞台は、目で見てそして体全体で感じることができます。
また、その舞台に立つタカラジェンヌ…..エリザベートではさまざまな特徴のある実在の人物が登場します。
どの登場人物も、バックグラウンドがありそこから生じる考えには納得できる点があります。
しかしその立場の違いから生じる軋轢、そして葛藤。それを台詞の間や表情、全身を使って劇場に届けるタカラジェンヌに目が離せません。
まとめ
物語のテーマから、その描かれ方…そして、実際演じるタカラジェンヌの方々から、舞台の創りまで目が離せない『エリザベート』
今回は基本的なポイントを3点お届けしましたが、観る人の感性によって感じる点は様々な!
ぜひ、あなた自身の感想・感激も胸に『エリザベート』を楽しんでいただけたらと思います!
コメント