あなたは舞台や映画を観るときはどのように見ますか?
- 客観的に観る
- 世界観を感じつつ観る
- 登場人物の誰かに感情移入して観る
などさまざまな楽しみ方があるかと思います。
そんな中、僕が多いパターンが『感情移入』
主人公に限らず、境遇などの背景に共感した役にすっと入ってしまいます(笑)
なので、その役で何かあった場合は涙も…。
感情移入する僕のなかで時を追う毎に感情移入する役が変わった演目があります。
それは、『エリザベート』
今回は、エリザベートの感情移入についてお話しします。
※宝塚歌劇版『エリザベート』を取り上げます
エリザベートで感情移入する役は??
エリザベートにも多くの人物が登場しますが、そのなかでも感情移入できるキャラクターは、以下の通りかななんて思います。
- トート
- シシィ
- フランツ
- ゾフィー
- ルドルフ
メインどころかつ、強烈な印象を残す人物たち。
ルキーニもメイン級の人物ですが、物語では狂言回しの立ち位置ですし、感情移入には難しいかなと思い今回は外しています(もしかしたらルキーニに感情移入している人もいるかも知れませんが)
きっと見ている人の属性で見る位置がかわる(母親ならゾフィーはなかなか近く感じるのでしょうか)のではと思います。
自分は始めて観たときはエリザベートに感情移入しながらも、だんだんとフランツに対象が変わっていきました。
シシィ(エリザベート)の苦しみに感情移入していた過去
「シシィって悲しい境遇だな…..」
素直にそう思っていました。
天真爛漫元気な女の子。
それが王室に入ることになり、しかも嫁いだ先はのしきたりに忠実で、姑に当たる大公妃ゾフィーはシシィに対して激しい接し方。
ゾフィーが亡くなり自由になったかと思いきや、子供であるルドルフが情死。
最後は自らがルキーニに命を奪われる……
こんな境遇悲しすぎます。
そんなこともあって『エリザベート』観劇の際はシシィに味方意識のような感情移入をし、夫であるフランツはもちろんゾフィーに対していい感情を持っていませんでした(お前らふざけんなよ!!みたいな笑)
特にフランツに対しては、「好きで結婚したのになんで救ってくれないの??」なんて想いも。
「あれ、フランツも苦しいのでは…??」と感じ始めてきた
そんな心持ちで観劇していた『エリザベート』
しかし自分も年を取りつつ、『エリザベート』の観劇を重ねていくと少々心境に変化が…。
だんだんとフランツへ共感の気持ちが出てきました。
もちろん、妻であるシシィに助けをできなかったのは疑念があるのですが(おそらく)国王になったのは母の力があり、そして執務を支えてくれたのも母。
最初は「マザコン」というイメージも強く合ったのですが、国王、そして王室のことを考え続けなければいけない立場と考えると、大公妃の言葉には一定の理解があったのかな、なんて。
このような比較は良いのかわかりませんが、会社でいうと中間管理職。
愛する妻と母であり政治の先輩である大公妃…..この狭間にいるフランツもまた辛い立場ではないのかな、と。
そう考えると、これまで怒りの対象であったゾフィーに対しても理解の念が出てきました…..王室への誇りや国への想い。
確かに最初のシシィからはあまり感じられず(方向性が違う)、葛藤が起こってしまうのは仕方のないことという気持ちが(それでも厳しすぎるのはどうかという話はありますが)
さまざまな境遇・気持ちで観劇できる舞台。
今後も『エリザベート』は上演されていくかと思いますが、あなたはどのような想いで観劇することが多いですか?
コメント