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中村一徳先生って?演出の特徴・宝塚歌劇の代表作を解説|感性豊かな演出作品は名作揃い

演出家
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名作揃いの中村一徳先生演出作品

宝塚歌劇団を支えるベテラン演出家の1人、中村一徳先生。
クオリティの高いレビューやショーをはじめ、海外ミュージカルや名作映画の演出でも数々の話題作を手がけ、注目を集めてきました。

この記事では中村一徳先生演出の特徴や代表作について解説します!

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中村一徳先生の歴史

大阪府出身の中村一徳先生は、同志社大学工学部機械学科を卒業後、1988年に演出助手として宝塚歌劇団に入団します。

6年間の演出助手期間を経て、1994年に花組バウホール公演『サラン・愛』で演出家デビューを果たし、17世紀半ばの李氏朝鮮をモデルとした作品で、主演の紫吹淳の男役っぷりが活かされた演出で好評を博しました。
この作品は、紫吹淳が月組のトップスターに就いた際に待望の再演を果たしています。

演出家デビュー以降も、1995年に雪組バウホール公演『大上海-グラン・シャンハイ-』1996年に花組バウホール公演『香港夜想曲』など、東洋をモデルとした作品を発表し、エキゾチック且つミステリアスな作風で若手スターたちの新たな一面を引き出し、話題を集めています。

1996年に、月組公演『プレスティージュ』でグランド・レビューの演出を手がけ、大劇場作品デビューを果たし、大人数で舞い歌う豪華絢爛なレビュー場面と、現代的且つスタイリッシュなナンバーを組み合わせたユニークなレビューとして大注目。

当時の月組はトップスターが芝居巧者のベテラン男役、久世星佳で、トップ娘役が宝塚史に残るダンサーである風花舞、2番手にオリジナルの男役像を確立した真琴つばさ、3番手に圧倒的な歌唱力を誇る姿月あさとが連なっており、異なる才能、個性がひしめき合っていました。
大劇場デビュー作ではありますが、場面ごとに異なるカラーを打ち出し、スターそれぞれの個性を活かした演出で、レビュー作家として高い評価を獲得。

1999年には、雪組大劇場公演『華麗なる千拍子’99』で伝説のレビューのリメイク、演出を手がけます。
この作品は、1960年の初演時に芸術祭賞を受賞した名作レビューで、中村一徳先生が再演時(1999年)のトレンドを織り交ぜてリメイクし、再演となった演目です。

ショーやレビューの演出で、名声を上げてきた中村一徳先生。海外ミュージカルや名作映画の演出でも手腕が光ります。

2003年に、アメリカのミュージカル映画『雨に唄えば』の演出を手がけ、星組日生劇場公演で上演。
原作の明快なテンポはそのままに、主演を務めた安蘭けいのミュージカルスターとしての実力が存分に活かされる演出で、大好評を博しました。
『雨に唄えば』はその後、2008年に宙組で、2018年に月組で再演され、いずれも好評を博しています。

そして、中村一徳先生を語る上で外せないのが『ファントム』!
あの有名な原作『オペラ座の怪人』を基としたミュージカル作品で、世界中で大人気の演目です。
『ファントム』を中村一徳先生演出のもと、2004年に当時絶大な人気を誇った宙組のゴールデンコンビ、和央ようかと花總まり主演で初演し、大好評を博しました。
その後、2006年と2011年に花組で再演し、宝塚歌劇における人気演目として定着します。
2018年には劇団屈指の歌唱力を誇る歌うまトップコンビ、望海風斗と真彩希帆主演で雪組にて再演。
適材適所のキャスティングで大絶賛を浴びました。

近年では、ストーリー性を感じさせる華麗なレビューや、トップスターのサヨナラ公演におけるドラマティックなショー作品を手がけることが多い中村一徳先生。

2014年には、当時の雪組トップコンビ、壮一帆と愛加あゆのサヨナラ公演となった感動的なレビュー作品『My Dream TAKARAZUKA』や、2015年には主演の明日海りおの美貌と、ショースター揃いの花組の特性を活かす演出が光ったレビュー作品『Melodia -熱く美しき旋律-』、2017年には演技派として人気を博した元雪組トップコンビ、早霧せいなと咲妃みゆのサヨナラ公演『Dramatic“S”!』の演出を手がけ、いずれも安定した高い評価を得ています。
雪組との相性が特に良く、2019年にはダイナミック・ショー『Music Revolution!』を上演。
ショースターとして高いポテンシャルを誇る望海風斗を中心に、質実剛健な雪組にぴったりな、クオリティの高いショー作品で好評を博しました。

中村一徳先生演出の特徴

宝塚歌劇団におけるベテラン演出家として、安定したクオリティを誇る中村一徳先生。
大人数でのダンスナンバーや、団体としての表現や演出が魅力的です。 中村一徳先生のショーやレビュー作品では、スターたちが舞台一面に所狭しと並び、群舞やコーラス、歌い継ぎで魅せてくる場面が多いです。
その為、ファンからすると「誰を観ようか目が足りない〜!」と嬉しい悲鳴をあげたくなってしまうことも(笑)

また、ミュージカル作品においては、再演する際に新演出を取り入れたり、大胆な演出変更をしたりすることが多いという特徴も。
新曲の追加やセリフ変更の他、新しい舞台装置を取り入れた場面転換や映像演出の導入、キャストの登場方法の変更、楽曲のメロディー変更など、所謂再演物に関しても新しいアイディアや演出手法を積極的に取り入れられています。
それも、話題性重視でただ闇雲に演出を変えるのではなく、再演する組の特徴やスターの得手不得手を最大限配慮した上での演出変更なので、観劇していてストレスを感じさせません。

再演する組やスターに合わせて演出を最適化できる、稀有な演出家です。

中村一徳先生演出の代表作

中村一徳先生の代表作は、やはり『ファントム』でしょう!
世界的に有名な原作『オペラ座の怪人』の持つ怪しい世界観と、豪華絢爛な宝塚歌劇の魅力が見事に織り交ざった演出で、今では宝塚歌劇における大人気演目の1つとなっています。

再演する度に新演出を取り入れ、組の魅力を引き出す手腕はさすがの一言。
特に新演出が多かった2018年に再演した雪組版のファントムは、宝塚史上に残るクオリティの高さで連日大盛況でした。
主演の望海風斗と真彩希帆の歌唱力が存分に活かされた演出で、『ファントム』の楽曲を制作したモーリー・イェストン氏も手放しで大絶賛する程でした。

まとめ

この記事では、中村一徳先生についてご紹介しました。

常に安定したクオリティの作品を世に送り出してきたベテランの演出家です。
2020年は実力派の新星組トップコンビ、礼真琴と舞空瞳の大劇場お披露目公演のショー『Ray -星の光線-』を手がけています。

ベテラン演出家でありながら、常に新しい演出手法を取り入れ、スターの魅力を引き出してきた中村一徳先生。
今後の作品にも期待が高まります!

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