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宝塚歌劇版『エリザベート』の歴史を追う~初演から歴代公演を調べてみた~

宝塚歌劇版『エリザベート』の歴史を追う~初演から歴代公演を調べてみた~ 宝塚コラム
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2018年1月15日に、宝塚歌劇団より公演ラインナップが発表されました!

それは、同年8月~11月に月組公演『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』の上演が決定!

 

『エリザベート』といえば、2016年に宙組にて上演されたことでも記憶が新しいですが、1996年の初演から何度も再演されているロングラン人気公演です。

 

そこで今回は、初演からの歴代公演を振り返り、宝塚歌劇版『エリザベート』の歴史を追ってみたいと思います!

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『エリザベート』とは

『エリザベート』は、1992年ウィーンで初演されたミュージカルです。

 

物語の舞台・主役となるのは、19世紀後半オーストリア=ハンガリー帝国に生きたエリザベート

エリザベートは、オーストリア=ハンガリー帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の妻、そして皇后である存在です。

ヨーロッパ随一の美貌を持つ皇后となるも、ハプスブルク家の伝統や厳格さの中で苦しみ、そして暗殺されその生涯を閉じます。

 

そのエリザベートの生涯を、『死』という概念を擬人化したトート(死)やエリザベート暗殺犯といわれているルキーニといった人物と共に描いたミュージカルとなります。

主な登場人物は、

・エリザベート(愛称:シシィ、オーストリア=ハンガリー帝国皇后)
・トート(死)
・フランツ・ヨーゼフ1世(エリザベートの夫、オーストリア=ハンガリー帝国皇帝)
・ルイジ・ルキーニ(エリザベート暗殺犯、ミュージカルの狂言回し)
・ルドルフ皇太子(フランツ・ヨーゼフ1世とエリザベートの息子、オーストリア=ハンガリー帝国の皇太子
・ゾフィー(フランツ・ヨーゼフ1世の母親、オーストリア=ハンガリー帝国皇太后)

となっています。

 

宝塚歌劇版『エリザベート』のはじまり

さて、ウィーンで上演されていた『エリザベート』がいかにして、日本….そして宝塚歌劇にやってきたのか。

それは、宝塚歌劇団の人気作家・演出家の小池修一郎氏からはじまります。

小池氏が海外でミュージカルを探していたところ、たまたま『エリザベート』を薦められ、またその後には別の縁でドイツ語プログラムを入手するなどの巡りあわせがあり、『エリザベート』の上演へとつながり、潤色・演出を担当しています。

 

ウィーン版『エリザベート』では、タイトルロールの通りエリザベートが主役となり、「死」を通じて物語が展開されていきます。

しかし、宝塚歌劇は男役…トップスターが中心となる世界。

そこで小池氏は、トップスターが演じるトート(死)を中心にエリザベートとの「死と愛」をテーマに物語が展開するよう潤色し、今日まで上演されています。

 

【初演】1996年 雪組公演

宝塚歌劇での記念すべき初演となったのは、1996年2月一路真輝さんがトップスターを務めていた雪組公演

本公演は一路真輝さんのサヨナラ公演でした。

「退団公演なのに死とはいかがなものか」というような声もあったようです…..しかし、今日まで続くエリザベートは初演の素晴らしさがあってこそ。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 一路真輝
エリザベート 花總まり
フランツ・ヨーゼフ1世 高嶺ふぶき
ルイジ・ルキーニ 轟悠
ルドルフ皇太子 香寿たつき(宝塚大劇場公演)
和央ようか(東京公演)
ゾフィー 朱未知留

 

1996年 星組公演

1996年2月の雪組初演で産声をあげた宝塚歌劇版『エリザベート』

その9ヶ月後となる、1996年11月麻路さきさんがトップスターを務める星組にて再演されました。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 麻路さき
エリザベート 白城あやか
フランツ・ヨーゼフ1世 稔幸
ルイジ・ルキーニ 紫吹淳
ルドルフ皇太子 絵麻緒ゆう
ゾフィー 出雲綾

 

1998年 宙組公演

1996年の初演雪組公演、星組公演から2年。

1998年10月に、姿月あさとさんがトップスターを務める宙組にて再演となりました。

エリザベート役は初演雪組時に同役を務めていた花總まりさんでした。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 姿月あさと
エリザベート 花總まり
フランツ・ヨーゼフ1世 和央ようか
ルイジ・ルキーニ 湖月わたる
ルドルフ皇太子 朝海ひかる(宝塚大劇場公演)
樹里咲穂(東京公演)
夢輝のあ(代役)
ゾフィー 出雲綾

 

2002年 花組公演

1998年10月の宙組公演から、4年。

2002年10月に、春野寿美礼さんがトップスターを務める花組にて再演となりました。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 春野寿美礼
エリザベート 大鳥れい
遠野あすか(代役)
フランツ・ヨーゼフ1世 樹里咲穂
ルイジ・ルキーニ 瀬奈じゅん
ルドルフ皇太子 彩吹真央
ゾフィー 夏美よう

 

2005年 月組公演(全組上演)

2002年10月の宙組公演から、3年。

2005年2月に彩輝直さんがトップスターを務める月組にて再演されました。

同公演で宝塚歌劇団の全組(花組・月組・雪組・星組・宙組)『エリザベート』が上演されたこととなります。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 彩輝直
エリザベート 瀬奈じゅん
フランツ・ヨーゼフ1世 初風緑
ルイジ・ルキーニ 霧矢大夢
ルドルフ皇太子 大空祐飛
ゾフィー 美々杏里

 

2007年 雪組公演(観客動員数150万人突破)

全組上演となった2005年10月の月組上演から、2年。

2007年5月に、水夏希さんがトップスターを務める雪組にて上演初演以来の再演となりました。

また、同公演で観客動員数150万人を突破しました。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 水夏希
エリザベート 白羽ゆり
フランツ・ヨーゼフ1世 彩吹真央
ルイジ・ルキーニ 音月桂
ルドルフ皇太子 凰稀かなめ
ゾフィー 未来優希

 

2009年 月組公演

2007年5月の雪組上演から2年。

2009年5月に、瀬奈じゅんさんがトップスターを務める月組にて再演となりました。

同公演でヒロインであるエリザベートを演じたのは当時宙組の男役であった凪七瑠海さんです。特別出演という形で出演でしたが、まだ新人公演の主演もなく異例中の異例の抜擢でした。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 瀬奈じゅん
エリザベート 凪七瑠海
フランツ・ヨーゼフ1世 霧矢大夢
ルイジ・ルキーニ 龍真咲
ルドルフ皇太子 遼河はるひ
青樹泉
明日海りお
ゾフィー 城咲あい

 

2014年 花組公演(上演800回 / 観客動員200万人)

2009年5月の月組公演から、5年。

これまでの再演期間以上の時間を経て、2014年8月明日海りおさんがトップスターを務める花組にて再演されました。

そして同公演は、トップスターの明日海りおさんの大劇場お披露目公演であるとともに、トップ娘役の蘭乃はなさんの退団公演となりました。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 明日海りお
エリザベート 蘭乃はな
フランツ・ヨーゼフ1世 北翔海莉
ルイジ・ルキーニ 望海風
ルドルフ皇太子 斗芹香斗亜
柚香光
ゾフィー 桜一花

 

2016年 宙組公演(20周年 / 上演900回&1000回)

2014年8月の花組公演から、2年。

宝塚歌劇雪組初演から20周年の年、2016年となりました。

そんなメモリアルイヤーの2016年7月に、朝夏まなとさんがトップスターを務める宙組にて再演となりました。

そして、その公演で通算上演回数900回&1000回を次いで達成するという偉業。

雪組初演の素晴らしい舞台から、今日まで『エリザベート』の伝統とその時々の解釈・演技が受け継がれてきた証に間違いないでしょう。

 

主要登場人物の配役は以下の通りでした。

トート(死) 朝夏まなと
エリザベート 実咲凜音
フランツ・ヨーゼフ1世 真風涼帆
ルイジ・ルキーニ 愛月ひかる
ルドルフ皇太子 澄輝さやと
蒼羽りく
桜木みなと
ゾフィー 純矢ちとせ

 

2018年 月組公演

2016年7月の宙組公演から、2年。

2018年8月珠城りょうさんがトップスターを務める月組で上演。
参照:月組『エリザベート』上演決定とトップ娘役の愛希れいかさん(ちゃぴ)退団…

再演に応じて、その人柄や演技の解釈により様々な素顔を見せてきた『エリザベート』のトート(死)とエリザベート(シシィ)。

たまちゃぴコンビが織りなすエリザベート…ちゃぴの退団公演ともなった再演です。

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『エリザベート』上演まとめ

さて、これまでまとめた『エリザベート』ですが再演までの期間などさまざまなパターンが見えてきます。

 

再演期間

再演期間は2年間間隔が一番多いですね。

そして最も長い期間を空けたのが、2009年の月組~2014年の花組5年間となります。

 

1996年 雪組
同年
1996年 星組
2年後
1998年 宙組
4年後
2002年 花組
3年後
2005年 月組
2年後
2007年 雪組
2年後
2009年 月組
5年後
2014年 花組
2年後
2016年 宙組
2年後
2018年 月組

 

最多上演組は月組!

全組で上演がされている『エリザベート』ですが、初演の雪組から2016年の宙組までは各組2回ペースで順番がきていました。

 

花組 2002年・2014年
月組 2005年・2009年
雪組 1996年・2007年
星組 1996年
宙組 1998年・2016年

という感じです。

 

次は星組の再演で全組2回目の再演が……という状態で、前述の通り次の再演は月組に決定しました!

なので、

花組 2002年・2014年
月組 2005年・2009年・2018年
雪組 1996年・2007年
星組 1996年
宙組 1998年・2016年

となり、『エリザベート』の最多上演組は月組となりました!

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さいごに

実在した王朝の世界観、各人物の心にある想い、壮大な舞台、細やかな衣装、そしてそれを演じるタカラジェンヌ。

1996年の初演以来、宝塚歌劇ファンのみならず、『エリザベート』という一つの舞台のファンも増やしつつ今日まで上演されてきました。

 

今なお受け継がれているその伝統は、きっとこれからも…。

読んでいただきありがとうございました♪
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