宝塚歌劇団には『花組・月組・雪組・星組・宙組』の5つの組があります。
そして、数多くの公演を各組持ち回りで行い、多くの人々にたくさんの夢を見せてくれています。
宝塚歌劇団の特徴的な組制度。
それぞれの組に異なる魅力やイメージカラーがあります。
今回はこの5組のうち『雪組』について、歴史や特徴をご紹介します。
雪組の歴史
雪組は1924年、旧宝塚大劇場の誕生とともに新設されました。
最古の組である花組、月組が1921年に観客数の増加に対応するために設立されましたが、雪組はそれから3年経っての設立となります。花組、月組に次いで3番目の組ですね。
花組、月組が観客数の増加に対応するために設立されたのに対し、雪組は「公演数、宝塚音楽学校の生徒数の増加」に伴って設立されました。
日本物作品の上映が多い傾向にあり、”日本物の雪組”と呼ばれることも。
また、今日の宝塚における代表作の一つ『エリザベート』の初演を担当したり、『るろうに剣心』『ルパン三世』など漫画原作の演目を演じるなどして新境地の開拓にも一役買っています。
名前の由来は月組、花組と同じく『雪月花』から。
イメージカラーは緑です。
雪組の特徴
雪組の特徴は、”日本物に定評がある””歌唱力が高い”ということがあります。
各組の特色は、その時のトップ役によって変わることもありますが、雪組は日本物の芝居をすることが多く、『日本物の雪組』という評価を受けることが多いです。
『日本物の雪組』という名の通り、心の機微を描く日本物に定評があり、装いやメイクから所作、演技に至るまで美しい『和』を感じることが出来るでしょう。
迫力ある歌唱力も雪組の魅力の一つで、『歌の雪組』と呼ばれることもあります。
特に2019年7月現在のトップコンビである望海風斗さん・真彩希帆さんの圧倒的な歌唱力で演じられる演目は「宝塚の域を超越している」という評価を受けることもあるほどです。
また、雪組は「一人っ子政策」と呼ばれる、「ある特定のスターを重点的に育成する」という方針を取っていることでも有名です。
この方針から、華のあるスターが生まれやすい傾向にあります。
雪組の有名なトップスターや作品・出身OG
雪組の主なトップスターや演目、また出身OGについて紹介します。
望海風斗(のぞみ ふうと)
2019年7月現在のトップ男役です。
2014年に花組から雪組へ組替えし、2017年7月に雪組トップスターに就任しました。
2017年8月にプレお披露目公演で『琥珀色の雨にぬれて/“D”ramatic S!』に出演し、大劇場お披露目公演として2017年11月『ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜/SUPER VOYAGER!-希望の海へ-』に出演。
『ファントム』『20世紀号に乗って』など多数の作品に出演し、歌声や美しい演技で魅了しています。
真彩希帆(まあや きほ)
2017年に雪組に組替えし、同年7月に望海風斗の相手役として雪組トップ娘役に就任しました。
望海風斗さんと同時期の就任のため、プレお披露目公演、大劇場お披露目公演共に望海風斗さんと同じ『琥珀色の雨にぬれて/“D”ramatic S!』と『ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜/SUPER VOYAGER!-希望の海へ-」です。
初舞台公演を宙組で演じ、その後月組、星組、花組の順での組替えを経て雪組に至っており、5組全組での出演を果たした方でもあります。
早霧せいな(さぎり せいな)
2014年9月~2017年7月の間、雪組のトップスターを努めました。
『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!-』『るろうに剣心』両作品で主人公を務め、ルパン三世でのコミカルな演技は必見です。
日本物である『星逢一夜』は美しい世界観、そしてノスタルジックな話を見事に演じ、感動の舞台となりました。
宝塚歌劇団退団後は舞台やテレビで活躍されていますが、松竹の舞台『浪漫活劇 るろうに剣心』で、退団後も男役で出演(しかも在団時同様の緋村剣心役で主演)したことは大きな話題となりました。
音月桂(おとづき けい)
2010年9月~2012年12月の間、雪組のトップスターを務めました。
雪組出身の生え抜きトップで、歌・ダンス・芝居のどれもが高水準にある実力派のトップスターで、『忘れ雪』『ロミオとジュリエット』『フットルース』などに出演しました。
退団後はテレビドラマや舞台など、女優として活躍しています。
まとめ
・「日本物の雪組」と呼ばれるほど日本物に定評がある
・高い歌唱力で「歌の雪組」と呼ばれることも
高い歌唱力、伝統ともいえる日本物へのこだわりが魅力の雪組。
宝塚の日本物を観劇したいという方は、雪組の演目をご覧になってはいかがでしょうか。
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