宝塚歌劇=フランス革命
というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
それもそのはず、宝塚歌劇団ではフランス革命期前後を舞台としたさまざまな作品があります。
『ベルサイユのばら』などの再演が続く人気作から、スポットの作品まで……激動のフランス時代を観ることができます。
今回は、フランツ革命期までに至るフランスの歴史と、場面を描いた宝塚歌劇作品を時系列で紹介します!
17世紀中盤〜18世紀中盤
17世紀中盤~18世紀中盤といえば、絶対王政の全盛期!
太陽王としても知られるルイ14世が在位中の1680年代にはヴェルサイユ宮殿の造営も始まりました。
私たちがイメージする”フランス”が出来上がったのが、この時代といっても過言ではないですね!
太陽王〜ル・ロワ・ソレイユ〜
1638年に生まれ、わずか4歳で王位に就いたルイ14世を描いた『太陽王〜ル・ロワ・ソレイユ〜』
絶対君主となり、フランス文化を興した最初の王、王朝の最盛期を築いた王として知られ太陽王と呼ばれたルイ14世…。
その生涯を、恋愛に焦点を当てて舞台化されました。
All for One~ダルタニアンと太陽王~
ルイ14世が治めたフランスの舞台に描かれた『All for One~ダルタニアンと太陽王~』
銃士隊の新人であるダルタニアンを主人公に描かれた物語。
トップ娘役の愛希れいか(ちゃぴ)のビジュアルに、衝撃が巻き起こったことでも話題でした。
18世紀中盤〜19世紀始め
18世紀中盤になると、王政(特権階級)への不満が爆発寸前に。
そして、1789年のバスティーユ襲撃をきっかけとしてフランス全体に革命の嵐が巻き起こりました。
まさにこの時代が宝塚歌劇で描かれる“フランス革命”のど真ん中。
ギロチンによる処刑などが盛んに行われていたのもおなじみでしょう。
ベルサイユのばら
フランス革命期の作品を越えて、宝塚歌劇の代表作でもある『ベルサイユのばら』
大きく分けて、『オスカルとアンドレ編』『フェルゼンとマリー・アントワネット編』の二つがありますが、おそらく宝塚を知らない人がイメージする”ベルサイユのばら”は『オスカルとアンドレ編』でしょうか。
『オスカルとアンドレ編』は、”男装の麗人”であるオスカルが主人公で、まさしくフランス革命が起ころうかという時代がテーマ。
オスカルとアンドレの身分違いの愛、そしてフランス革命の前線に立つオスカルが印象的な作品です。
『フェルゼンとマリー・アントワネット編』は、多くの人がその名を知っているであろうマリー・アントワネットと、スウェーデン貴族であるフェルゼンの愛をテーマとした作品です。
フランス革命期では命を追われる貴族側の目線で描かれ、もう一方(敗北)側の運命を感じさせられます。
1789 -バスティーユの恋人たち-
1789年、宝塚歌劇ファンなら誰しもが知っている年号。
そう、バスティーユ襲撃があり、フランス革命の始まりとなった年!
『1789 -バスティーユの恋人たち-』では、まさしくフランス革命に生きた青年たちを描いた舞台です。
月組トップスターの龍真咲が父親を銃殺された青年ロナンを演じ、フランス革命でおなじみの革命家デムーラン、ロベスピエール、ダントンらとの出会いで運命が大きく動いていきます。
眠らない男 ナポレオン -愛と栄光の涯に-
フランス革命を契機に頂点を掴んだ存在といえば、ナポレオン・ボナパルト。
コルシカ島に生まれた子が、軍人になりフランス革命を戦いて英雄と呼ばれ、後に皇帝に昇り詰め、そして凋落…。
その人生は、まさしく嵐。人類の歴史に名を残す一人であることは間違いありません。
トップオブトップとも呼ばれた星組トップスター柚希礼音がナポレオン・ボナパルトを演じ、また宝塚歌劇100周年も飾った壮大なスペクタクルの作品として上演されました。
ひかりふる路 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜
フランス革命期を象徴する人物であるマクシミリアン・ロベスピエール。
絶対王政から共和主義に移行する際の最も重要な革命家でありつつも、後に自らが恐怖政治の執行者となり最期はギロチンで処刑されました。
多くの作品では、絶対王政や恐怖政治を打倒しようとする側が主役側なため、ロベスピエールは悪・恐怖の象徴として描かれています。
しかし、本作は雪組トップスターである望海風斗が、ロベスピエールを主役として演じました。
ロベスピエールの正義・信念に燃えた人生、そして愛を描いた切なくも心刺さる舞台です。
さいごに
歴史上でもとても重要な位置づけでもあるフランス革命。
宝塚歌劇はその時代を演じることを得意しており、そして魅力的に描き出します。
その中でも様々な時点で描かれているため、宝塚の作品を見るだけで、フランス革命について多くのことが学べる(というか知識が勝手に入ってくる?笑)ことができます。
今回は中でもおすすめな作品を上げましたので、フランス革命を観直したい人、宝塚歌劇初心者の方など、ぜひチェックしてみてください!
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