年間を通して、華々しいステージを提供してくれる宝塚歌劇団。
多くの公演を上演することができる秘密は、演目ごとに演じる『組』が違うということが一つの理由に挙げられます。
現在、宝塚歌劇団には『花組・月組・雪組・星組・宙組』の5つの組があります。
そして、それぞれの組に異なる魅力やイメージカラーが!
今回はこの5組のうちの『宙組』についてご紹介します。
宙組の歴史
宙組は宝塚歌劇団に存在する5組の中で最も新しい組です。
老朽化した東京宝塚劇場の建て替えに伴い、新劇場では宝塚歌劇の専用劇場として通年公演をすることになり、これに対応するために新しい組の増設が決定。
この新しい組の設立のために『花・月・雪・星』の既存4組からメンバーを選抜し、同時に団員の大規模な組み替えが行われました。
こうして1998年1月1日設立されたのが『宙組』です。
2004年、有名なミュージカル作品である『ファントム』の宝塚版を初演。
この宝塚版ファントムの初演は、同時に日本初の『ファントム』の公演でもあり大きな注目を集めました。
組の名前は一般公募で決定。
宙組のイメージカラーは紫色です。
宙組の特徴
宙組の特徴として挙げられることが多いのは、“長身で容姿端麗な男役が多い””コーラスやアンサンブルに定評がある”の二点です。
長身でスマートな魅力を持つイケメンタイプ男役の演者さんが多く、組の平均身長も5組の中でもっとも高いです。
また、歌唱力の高い方も多い組で迫力のあるコーラスも光ります。
宙組らしさといえばこの2点になりますが、宝塚歌劇団でもっとも新しい組でしかも1998年設立とフレッシュな組なので、長い歴史をもつ『花・月・雪・星』の4組と違い、「組らしさ」というものがまだ定着しきっていないとされることもあります。
そのため、”組らしさに囚われない”というのも特徴であるといえるでしょう。
特に演目のジャンルは星組のようにコスチュームが印象的なものや、雪組が得意とする日本物を演じるなど幅広く演じています。
また、”ふるきよき宝塚”を再現している組がこの宙組であると評価する方もいます。
一昔前の宝塚らしさの特徴として、”圧倒的なオーラを持つトップスターを、高い技術を持つトップ娘役が支える”というものがあり、真風涼帆・星風まどかトップコンビがこの特徴に当てはまります。
もっとも新しい組である宙組が”宝塚らしい組”である、というのは非常にユニークな魅力ではないでしょうか。
宙組の有名なトップスターや作品・出身OG
宙組は最も新しい組のため、出身OGは他の組に比べて多くはありません。
しかし、大活躍しているOGもたくさんおり、才能ある方々をいかに排出しているかがわかります。
それでは、宙組の有名なトップスターやおすすめの作品、出身OGを紹介します。
真風涼帆(まかぜ すずほ)
2017年11月〜トップスターを務めているのが、真風涼帆さん。
2017年11月、トップスターに就任し、2018年1月にトップお披露目公演として『WEST SIDE STORY』に、2018年3月に大劇場トップお披露目公演として『天は赤い河のほとり』『オーシャンズ11』といった話題作に主演しています。
容姿端麗なビジュアルに圧倒的なスター性を備え、これぞ男役といった魅力を持つと定評があります。
朝夏まなと(あさか まなと)
朝夏まなとさんは2015年2月〜2017年11月の間、トップスターを務めました。
名作『王家に捧ぐ歌』、宝塚歌劇団の代表作ともなった『エリザベート -愛と死の輪舞-』、浅田次郎氏が原作の『王妃の館』など幅広い役柄を主演でこなしました。
退団後には舞台を中心に活躍をされています。
大和悠河(やまと ゆうが)
バラエティ番組でもお見かけする大和悠河さんは、2007年3月〜2009年7月の間にトップスターを務めました。
『バレンシアの熱い花』や『雨に唄えば』など、出演しました。
退団後は舞台やTV番組で活躍しており、ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』ではタキシード仮面役で出演したことが話題になりました。
まとめ
・長身、容姿端麗な男役が多いという傾向にあり「ビジュアルの宙組」とも
・組らしさに囚われない自由さも魅力
組らしさに囚われないという最新の組ならではの魅力を持ち、これからの変化が楽しみな組でもあります。
シンプルに「イケメンが見たい!」という方にもおすすめです!
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