わたしたちに華々しいステージを提供してくれる宝塚歌劇団。
演目ごとに演じる「組」が違うという『組制度』が大きな特徴の一つです。
現在、宝塚歌劇団には『花組・月組・雪組・星組・宙組』の5つの組があります。
そして各組ごとの特徴や魅力があります。
今回はこの5組のうちの『星組』についてご紹介します。
星組の歴史
星組は東京宝塚劇場の開場に備え、1933年に誕生しました。
『雪月花』の花組・月組・雪組についで、4番目の組となります。
ところが発足してから6年後の1939年、星組は社会情勢の悪化により廃止され、宝塚は一度花組・月組・雪組の3組制度に戻っています。
そして太平洋戦争終戦後、1948年に労働基準法に対応するために再び星組が設立され、現在に至るまで存続しています。
一度廃止され、再び蘇ってからの歴史を考えると比較的新しい組であると言えるでしょう。
演目『虞美人』や『王家に捧ぐ歌』などを初演し、個性的で派手な衣装を纏ったキャストが登場することが多いことから90年代初頭には“コスチュームの星組”と呼ばれるようになりました。
花組は赤やピンク、月組は黄などといったイメージカラーですが、星組のイメージカラーは青です。
星組の特徴
星組の大きな特徴は、”エネルギッシュでギラギラしている””ゴージャスで華やかな衣装が多い”という点です。
星組の演目は非常にエネルギッシュかつダイナミックなものが多く、”体育会系のような熱量”や”男臭い”といった評価をされる方もいるほど。
熱気溢れるキャストのダンスやコーラスは圧巻。
星組は『コスチュームの星組』などと呼ばれるように煌びやかな衣装を纏うことが多く、その着こなしも素晴らしいことから、先のエネルギッシュさも合わせ、ビジュアル面での人気も高い組となっています。
また、星組は生え抜きの演者が比較的多いという特徴もあり、星組らしい演者が多く、個々人のキャラや個性が際立っている組でもあります。
星組の有名なトップスターや作品・出身OG
星組出身のトップスターや、おすすめ作品を紹介します!
紅ゆずる(くれない ゆずる)
2016年11月〜2019年10月にトップスターとなったのは、紅ゆずるさん。
2016年11月にトップスターに就任し、2017年1月にトップお披露目公演として『オーム・シャンティ・オーム-恋する輪廻-』に、2017年3月に大劇場お披露目公演として『THE SCARLET PIMPERNEL』に出演しました。
『風と共に去りぬ』『ベルリン、わが愛』『うたかたの恋』などをはじめ、多数の演目に出演していますが、特に落語を原作とした『ANOTHER WORLD』では持ち前のコミカルさとベストマッチし、客席に笑いを届けてくれました。
北翔海莉(ほくしょう かいり)
北翔海莉さんは2015年5月〜2016年11月の間、トップスターを務めました。
轟悠さん、水夏希さんに続いて、スター格での全組出演制覇(宙組発足後)を遂げた生徒として名を刻んでいます。
歌・ダンス・演技と三拍子揃ったスターですが、特に包み込むような歌声は格別です。
退団公演となった『桜華に舞え』では、豪快でありつつも切ないストーリーの主人公を見事に演じました。
柚希礼音(ゆずき れおん)
柚希礼音さんは2009年4月〜2015年5月までトップスターを務めました。
約6年にも及ぶトップ在任に加え、武道館公演も成功させており、『トップオブトップ』と呼ばれたことも。
まさしくスター性の塊で特にショーでの輝きは必見です。
お芝居では、『ロミオとジュリエット』のような名作から、『ナポレオン』といった歴史上の実在した人物を描いた物語、また『The Lost Glory』や『黒豹の如く』といった現代的なお話まで幅広く演じてこられました。
檀れい(だん れい)
ドラマや映画でもおなじみの檀れいさん。
2003年3月~2005年8月の間、星組のトップ娘役を務めたました。
花組、月組、雪組、専科にも所属していた時期があり、月組ではトップ娘役も務めていました。
月組トップ娘役時代に参加した中国公演の際、“楊貴妃の再来”という賛辞が贈られたことなどで有名です。
『王家に捧ぐ歌』『花舞う長安』などをはじめ、多数の演目に出演しました。
退団後はテレビドラマや映画、舞台からバラエティ番組やCMなど女優として幅広く活躍しています。
まとめ
・個性的でゴージャスな衣装が多いことから「コスチュームの星組」とも
・エネルギッシュなステージも大きな魅力
星組はゴージャスで華やかな装いの演者が、エネルギッシュで大胆なステージを作り上げています。
「心が熱くなるようなステージが見たい!」という方は是非、星組のステージをご覧になってみてはいかがでしょうか。
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