「宝塚歌劇はすごいんです」…本当にそう思います。特に生観劇すると強く思います。生徒さんたちの華やかさ、歌、ダンス…なにもかも魅せられます。
宝塚の公演(大劇場公演)では、大作ミュージカルですと第一幕(約90分)を行い30分の休憩をはさんで第二幕(約60分)を行うか、それ以外だと約90分のお芝居の後に同じく休憩を挟んでから、60分前後のショーを行うのがほとんどでありまして、歌とダンス、お芝居を堪能することが出来ます。
そしていずれもレベルが高い….
- どうして宝塚の演者はレベルが高いのか?
今回は、その理由のうちのとある一つにスポットをあてて綴りたいと思います。
宝塚音楽学校でエンターテイナーへの道を歩み始める
宝塚歌劇の舞台に立つ人が一様にレベルが高い理由…それは“宝塚音楽学校で2年間みっちり学ぶ”というところでしょう。
宝塚音楽学校は、宝塚歌劇創始者の小林一三が設立した音楽学校で、クラシック・バレエ、日舞などの舞踊はもちろんのこと、ピアノや琴のような器楽、声楽や演劇など舞台人として必要なありとあらゆるスキルを学びます。
またスキルの鍛錬以外にも、毎朝早朝に学校や稽古場の掃除等、厳しい規則の中で生活し人格面でも成長をさせる…その生活を”予科””本科”とよばれる二年間過ごします。
ここを卒業しなければ宝塚歌劇の舞台に立つことができないんですね。
そう、この宝塚音楽学校に入ることでエンターテイナーへの道のりが始まり、それを修了した人達だけが宝塚の舞台に立つ…だから総じてレベルの高い舞台が出来上がるのでしょう。
これが宝塚の凄さに繋がっているのだと思います。
“東の東大、西の宝塚”
“東の東大、西の宝塚”と言われるのですが、これはそれほど入学が難しいということです(笑)
競争率はなんと27倍!(2016年:第104期生)
ちなみに東大は約3倍 比較すると凄まじさが際立ちます。
一時期(ベルサイユのばらがブームになった時)は最大48倍の競争率を記録したこともあるとか…(すごい…)
入試内容は、第三次試験まであり…第一次試験では面接、第二次試験で面接・歌唱・舞踊、最後の第三次試験で面接と健康診断と盛り沢山!
宝塚歌劇の募集要項によると、
面接では、容姿、口跡、動作、態度、華やかさ等、宝塚歌劇の舞台への適性を審査します。
※宝塚音楽学校HP 生徒募集より引用
歌唱試験では、課題曲の歌唱により、声量、声質、音程等を審査します。加えて新曲視唱により基礎的な読譜力を審査します。
舞踊試験では、リズム感など基本的な運動能力や柔軟性、ならびに洋舞の適性等を審査します。
課題は、当日試験場において本校生徒が模範演技を示します。
入学時点でかなりの完成度を求められているんですね…「夢を持つ人たち」が宝塚音楽学校でしっかりと学ぶんですから、それはすごい舞台が出来上がるわけです。
舞台としてレベルが高い理由について、少しは伝わったでしょうか…??
あくまでもこれは理由の単なる一つ…宝塚歌劇の凄さはもっと奥深い!! 宝塚歌劇のシステム、そしてジェンダーetc…あらゆる側面から見ることが出来ます。
それについてもまた綴っていきます!
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