みなさま、ごきげんよう!ゆーさとでございます。
本日、待ちに待った星組シアター・ドラマシティ公演『阿弖流為 –ATERUI–』を観劇してきました…!!
一度は諦めていた、この公演。
縁と幸運あって観劇できることに…東京 日本青年館ホール公演での観劇。
感謝感激雨霰でございます。この日をのために生きてきたといっても過言ではないくらい生きる希望でした。
まこっちゃんに会えるまであと少し…まこっちゃんに会えるまであと少し…まこっちゃんに会えるまであと少し…まこっちゃんに会えr(ry
— ゆーさと (@yusato_zuka) 2017年7月31日
自分で見返して、生きる希望であったことを実感します(笑)
で、早速観た感想は….
阿弖流為、泣く。
— ゆーさと (@yusato_zuka) 2017年8月2日
そう…阿弖流為観て、泣きました。心にきました。
というわけで早速感想を綴りたいと思います。
※ネタバレありますので、ご注意ください
無駄のないストーリー
今回の公演『阿弖流為 –ATERUI–』は原作があります。
それは、講談社より出版されている高橋克彦氏の長編歴史小説“火怨 北の耀星アテルイ”
平安時代に実在した、蝦夷の指導者“阿弖流為”と桓武天皇に仕える武官“坂上田村麻呂”の戦いがテーマとなってる作品です。
私、原作は読んでおらず、また日本史の知識も江戸中期以前は得意ではないので、「坂上田村麻呂という名前を知っている」位の知識でした。
宝塚歌劇のあらすじは以下の通り。
8世紀、東北へ支配領域を拡大する大和朝廷が蝦夷征伐に乗り出す中、故郷を守る為に立ち上がった蝦夷の若き指導者・阿弖流為は、仲間と力を合わせ朝廷軍を打ち破っていく。しかし勝利は更なる戦いを招き、やがて朝廷軍の切り札である坂上田村麻呂に征夷の命が下される。
引用:宝塚歌劇HP 阿弖流為公演解説より
さらに深く、またざっくりと書くと…
- 蝦夷は大和朝廷より侵攻されている上に、人としての扱いを受けない
- 蝦夷を愛する阿弖流為が故郷のために立ち上がる
- 朝廷軍を破りまくる大活躍
- 見かねた桓武天皇が、蝦夷に坂上田村麻呂を征夷に向かわす
- 阿弖流為、「坂上田村麻呂が征夷に出撃」ということを聞き、勝機はないと悟る
- 自らの命が犠牲になることを覚悟し、蝦夷のために坂上田村麻呂に投降
といった流れです。
これがテンポよく、無駄なシーンがないくらいに進んでいくんです。
“阿弖流為と坂上田村麻呂の魂の共有””阿弖流為と共に戦う蝦夷の仲間の覚悟・理解””蝦夷vs朝廷”といった、骨太な心理描写、そして迫力の演出があります。
それなのにもかかわらず、コンパクトに、そして分かりやすい(時間の問題上削って急展開のような作品もある中で)ストーリー展開です。
欲を言えば、“阿弖流為が坂上田村麻呂を脅威に感じる描写”や“阿弖流為と結ばれる佳奈との描写”がもう少しあれば嬉しいものの、それこそ舞台の時間都合上仕方ありません。
最期の、阿弖流為の命の灯が消える瞬間…坂上田村麻呂のとの掛け合い、そして坂上田村麻呂と飛良手には涙(後述)
で、その後日、坂上田村麻呂が佳奈に会いに行く場面でも涙。
無駄のないストーリーに加え、組子達のそこまでの演技が自然(違和感を与えないって観ている側からすごく大事)で、それぞれの想いが伝わってきたからこそ、最後に繋がるそんな熱演で完成した素晴らしい舞台です。
分かりやすい舞台演出
そして、そのお芝居に華を添えるのが舞台演出。
すごく大きい移動式のビジョンに世界観(地図で現在の舞台がそこに位置しているのかや、その場面での背景や情景)が映し出され、また最初の方では重要なセリフの時に登場人物名が表示されていました。
始まりの映像は、大河ドラマを彷彿とさせるような演出。
大型ビジョンという現代的なものでありつつも、中世日本のイメージを上手に駆使し表現していました。
礼真琴-阿弖流為- × 瀬央ゆりあ-坂上田村麻呂-
本作の主役、礼真琴演じる“阿弖流為”
蝦夷の指導者であり、文字通り精神的支柱でもある…周りの仲間が魅了され、阿弖流為の信念や覚悟に突き動かされる…そんな人物です。
まさしく、まこっちゃんのハマり役といったところでしょうか。役者・役共に感じるスター性。
歌の安定感はもう今さら言うことなし…そしてそれ以上に迫力がすごかった。舞台の主演・中心である以上に…予想していた以上に大きく、圧巻のパフォーマンスでした。
先述した通り、今回の舞台で全体を通して言えるのが”不自然さを感じない”ということです。
その中でも、特にまこっちゃんはもちろんセリフや歌が多いのですが、クリアに聞こえ本当に安心して舞台に集中してみていられます。
さて、そんな阿弖流為と対するのが、”せおっち”こと瀬央ゆりあ演じる“坂上田村麻呂”
阿弖流為×坂上田村麻呂…うん…いい..!! いいよ…!!
そして、坂上田村麻呂の心中察すれば察するほど切ないよ…
坂上田村麻呂は朝廷側といっても、これまで蝦夷を征伐していた貴族とは違う生粋の武人。
そこにある魂は表には出さずとも、信念は確実ある存在。
そして、その根底は阿弖流為と共通している部分があるはずなんです。
坂上田村麻呂は、投降した阿弖流為の真意に気づき、阿弖流為(蝦夷)と和睦するよう努めますが、失敗に…。
阿弖流為がその身をかけてでも守り通したかった”蝦夷の誇り”…そして、阿弖流為という人物、その覚悟を敵ながらも最も強く理解していたのではないでしょうか。
だからこそ、阿弖流為を討つ時には、私の目から涙がぽつり…切ない…。
今回、全体的な感想ばかりでキャストにはあまり触れていませんが、上級生から下級生まで誰一人かけてもダメな作品…本当にすべてのピースがあってこその素敵な作品です。
実は、阿弖流為もう一度見に行ける機会が…。
全体的に観劇した今回、次はさらにキャラクターの心情を詳細に観ることが、そして入り込むことが出来るのでは、とワクワクしています。
(その分さらに涙が止まらない…ことにあるとは思います)
コメント