20世紀号発車!!!!
というわけで、東急シアターオーブ 宝塚歌劇雪組公演 ブロードウェイ・ミュージカル『20世紀号に乗って』を観劇してきました!
第一声の感想として…望海風斗さんの明るく楽しい主人公役が久々に見られました!(笑)
そこも含めてめちゃくちゃ楽しかった『20世紀号に乗って』
その感想を早速!
『20世紀号に乗って』あらすじ
今回の演目は、ブロードウェイで上演された同名の『ON THE TWENTIETH CENTURY(20世紀号に乗って)』が元とした作品です。
『特急20世紀号』というシカゴからニューヨークまでを結ぶ高級列車での16時間を描いています。
それはまさしくドタバタ劇…!!
- 借金を抱えた舞台プロデューサーであるオスカー:望海 風斗
- オスカーの元恋人で人気映画女優のリリー・ガーランド:真彩希帆
- リリーの恋人であるブルース:彩風 咲奈
- 製薬会社の会長であるレティシア・プリムローズ:京 三紗
を中心として、話が動いていきます。
借金に追われているオスカーは、再起をかけた舞台を演出することを決め、シカゴからニューヨークに向かいます。
『特急20世紀号』に乗ると、なんと偶然にも元恋人で人気映画女優のリリーと再会…と思いきや、オスカーは立ち聞きで”リリーが特急20世紀号に乗ること”を知り、偶然を装って確信犯的に乗車していたのです。
そして、オスカーはリリーに舞台出演を申し出ます!が、即・断固拒否。
しかし、どうしても再起をせねばならないオスカーはあの手この手でリリーに契約を迫りますが、リリーを守る現恋人のブルースの存在やリリーの鋭い観察眼から、全部失敗に…。
上手くいかずに落ち込んでいるところに、一人の老夫婦が……レティシア・プリムローズと名乗る彼女は、なんと大製薬会社の会長とのこと!
彼女はオスカーに、スポンサーを申し出た上に、莫大な金額の小切手を差し出します。
オスカーはリリーへ莫大な契約金と共に再度アタックを仕掛けますが、なんとレティシア・プリムローズはすでに会長を辞していて、虚言癖(劇中ではもっとひどい言い方)があるということが発覚。
つまり、小切手も何もかもウソ。
全てに失望したオスカーは拳銃自殺を図ろうとしたところ(結局自分ではしていない)、拳銃が暴発し車内に大きな発砲音。
身体に弾が貫通したと思われたオスカーですが、まったくの無傷。しかし、この機会をうまく利用しようとオスカーは、瀕死の振りをしてリリーに「最後の望み」と契約を迫ります…が、そんな演技はお見通しで一切通用しなかったリリー。
しかし、リリーは色々と巻き込まれながらも、かつての演劇への想い、オスカーへの想いが忘れられず最終的にはオスカーと共に歩む道を笑顔で選択したのでした。
笑いが絶えないドタバタ劇
このあらすじだけで非常に肉厚な物語ということは伝わったのではないでしょうか(笑)
しかし、この舞台の真骨頂は、細かなところのドタバタ感だと思うのです。
舞台、車両を横に切ったようなセットで物語が展開されていきます。
そして車両には大きく分けて3つの個室が…小さな個室の中で大人数がわちゃわちゃと描かれていて、情報量が多い!(笑)
1対1で対峙しているような場面でも、周りの人たちがなんらかの動きをしていて、しかもコミカルだからおもしろいんです。
もうね、オペラグラスで誰かを観ているなんて損!!
舞台全体をとにかく楽しみたい!!
舞台全体ではっちゃけるきいちゃん・体を張るだいもん&さきさん
めっちゃスター勢の印象がぶっ壊れるんですよね(誉め言葉)
まずは、ヒロインであるリリー・ガーランドを演じるきいちゃん(真彩希帆)
さえないピアノ演奏家だったところオスカーに見いだされ、舞台で脚光を浴び、そして今やハリウッド女優なわけです。
その成り上がりっぽさというかものすごく自分の意見を言いまくって感情を表に出して、しかも間とか表現もコミカルでと、ものすごく楽しんでいるような印象です。
しかも、回想シーンでの『VERONIQUE』では、セクシーな衣装を身に纏い、そして宝塚調のフランスものさながらの演出で美声を披露し、完全に舞台はきいちゃんのもの感が。
そして、トップスター望海風斗・2番手スター彩風咲奈と聞くと凛ともした洗練としたイメージがわきますが、今回はめちゃくちゃ体を張っているんですよ。
- 冒頭で走る電車に壁にへばりつくだいもん(望海風斗)
- 何連続も人が開けるドアと壁に挟まれるさきさん(彩風咲奈)
というように、「こんな姿、誰が想像していただろうか」状態。
てんやわんや(笑)
何作ぶりだろうか、だいもんの楽しい役
「最高でした!だいもんの超楽しい役!!」が最初の感想だとすると、「そこかよ!」なんていうツッコミもありそうですが、本当に個人的には超久々なんですよ!!(笑)
思い返してみても…
- 2018年~2019年/『ファントム』:エリック(ファントム)
- 2018年:『凱旋門』:ボリス
- 2018年:『誠の群像-新選組流亡記-』:土方歳三
- 2017年~2018年/『ひかりふる路』:マクシミリアン・ロベスピエール
いや、まぁお世辞にも明るくてすごく陽気な役ではないじゃないですか?
特にに、最新の大劇場公演のファントムなんて、ずっと心に闇抱えていますし…。
イケメンなビジュアル・絶対的な歌唱力・際立つカリスマ性、まさしくトップ!
であるのにもかかわらず、この影を帯びた役が続き、そしてそれを魅惑的に演じられるのはなぜなのでしょう…。
僕自身、舞台のその姿に目がくぎ付けとなってしまっているのですよね。
ただ、そんな中でのオスカー役!
例えば自ら人を笑わせたり、お調子者だったりするわけではないけど、とにかくそのセンスとか言葉まわしとかは愛くるしさすら感じられる明るい役なわけですよ。
そして影がなく(というと失礼かな?)、まっすぐなその役がステージに立っているのを見ると、「あれ、本当にファントムと同一人物だよな…??」なんて感じてしまうほど。
舞台の面白さもさることながら、だいもんの姿に自然と笑みと不思議な感情がやってきました(笑)
みんなにスポットが当たるのって最高
一人一人にスポットがあたるのいいよね。
もちろん大劇場公演ではスポットが当たらないとかそういうことではありません。
でも、今回の『20世紀号に乗って』を観劇していると、やっぱり一人一人の役割とかのウェイトが大きくなるのがすごくいいよなって思うんですよね。
例えば、要所要所ではいるタップダンスとか見せ場がすごくよかった。
今回は一回しか観劇できないので、一人一人さらに深堀というのは難しいのですが、それでも“一人一人が輝いている…そして雪組が非常にいい雰囲気で舞台に立っている”
というのが、非常に感じることができました。
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